奨学金という思わぬ落とし穴
風俗で働くきっかけとして、一番多い理由は借金です。
私が働いているお店にも借金を抱えた風俗嬢がたくさんいます。
一口に借金というと、消費者金融とか自業自得といったように、なんだか後ろ暗いイメージがありますが、必ずしもそうではありません。
借金の中には、多くの人が利用している奨学金も含まれるのです。
そして、その奨学金を返済する為に、風俗で働いている女性も少なからずいるのが現実です。
奨学金の返還は借りた額にもよりますが、一般的には月に1万円~3万円程度になります。
これだけなら簡単に返済できそうですし、風俗で働く必要も無いんじゃないかと考えがちですが、総額にすると200万円~600万円ほどになります。
これだけの金額を非正規雇用で返済するとなかなか大変なものです。
大学や専門学校を卒業したものの就職活動に失敗し、アルバイトで食い繋いでいても一向に生活が安定しないので、短期間でも風俗で働いて一括返済をすることで自分の人生をリセットしようとする女性がいるのです。
看護学校時代の奨学金返済の為にぽっちゃり風俗へ入店
奨学金と風俗業界に関する具体的な一例として、私の先輩のお話を紹介します。
先輩は現在、医療機関で働いているのですが、家庭環境が裕福とは言えず、看護学校に通う為に奨学金を借りていました。
しかし、在学中に看護師よりも別の医療関係の仕事に興味を持った為、卒業後は看護師にならずに夜間の専門学校へ通い始めたのです。
看護師の為の奨学金は優秀な看護師を育成する為の制度ですから、看護師になることで奨学金の返還を免除されたり減額されることがあります。
しかし、看護師とは別の道を選んだ先輩にとっては、卒業と同時にただ借金が残ってしまっただけとなってしまいました。
卒業の翌月から始まる返済の為に、昼はアルバイトをして夜は学生という生活を続けていましたが、日々の苦労は増すばかりでストレスによる暴飲暴食が止まらなくなったそうです。
一時は今からでも看護師になった方が楽なのではないかと考えたそうですが、自分の一番やりたい仕事をする為にバイトと勉強の日々に耐えたそうです。
それでも限界はすぐに訪れ、昼に風俗で働くことを決意しました。
決定的になったのは借金の返済よりも、自習をする時間を確保できないことだったとのことです。
短い時間で効率良くたくさんのお金を稼ぐには風俗が一番だという結論は、私も間違いでは無いと思います。
しかし、その頃にはすっかり太っていた先輩は、晴れてぽっちゃり専門店で働くことになったのです。
その3か月後に私が入店したことで、先輩との付き合いが始まったのです。
風俗で働くという選択肢
私が考える風俗で働くことのメリットは、やはり居心地よく稼げるからに他なりません。
もちろん風俗であっても働く上でのストレスはあります。
ただ、どんなお仕事にもストレスは付き物であるからこそ、より稼げることを重視すべきだと思います。
今のお店は、ネイルやエステも無料で受けられるし、衣装もお店から支給されます。
また、4部屋と数は少ないですがワンルームの寮もあるので、生活費がかなり抑えられることも魅力の一つです。
しかし、これだけの好条件が揃っていても、風俗業界には若い女性が圧倒的に少ないです。
本当は10代、20代の若い女性こそが風俗でたくさん稼ぎやすいはずなのに、30代以降の女性が大半を占めています。
どんなにホームページや求人広告で「若い女性が稼ぎやすい」と訴えても、なかなか応募が無いのが実情です。
もしかしたら、アピール方法を間違えているのかもしれませんし、稼げると分かっていても風俗で働くことを受け入れられないことこそが「若さ」というものなのかもしれませんね。
少なくとも奨学金を始めとした借金に悩んでいる女性であれば、風俗という選択肢をちょっとでも持ってもらえると、日々の苦しさを軽減することに役立てると思いますよ。