ぽっちゃりキャバクラとの出合い

友人に誘われてぽっちゃりキャバクラで働き始める

借金を機に夜の世界へ以前にも書いたように、私は大学時代の借金苦をきっかけに夜のお仕事を始めました。
そんな私が一番最初に始めたのは「ぽっちゃりキャバクラ」になります。
当時は夜の世界に偏見のあった私ですが、同じく借金に苦しむ大学の友人から「キャバクラなんて居酒屋と同じだし、お客さんとはお喋りするだけだよ」と誘われて、一緒に働きだすことになります。
その友人は体操の特待生として奨学金を受けていたのですが、怪我で体操を続けられなくなったことで奨学金が打ち切られてしまったのです。
その為、私より一足先にぽっちゃりキャバクラで働いていたのです。
彼女の話を聞いて、生まれて初めて高収入の求人情報を見てみたのです。
初々しかった私は居酒屋と同じと聞いていたので、実際には居酒屋よりも倍以上の時給が書いてあったことに驚きました。
しかし、彼女からの詳しい説明が無ければ、これだけのお金が貰えるということは、どんなサービスをしなければならないんだろうと怪しんで、実際に働くことはなかったと思います。

後日、彼女に連れられて面接へと赴いた私は、面接の担当者が女性だったことに驚きました。
てっきり強面のオジサンが出てくると思っていたからです。
面接官は元キャバクラ嬢で、接客経験を活かしてスタッフをしているとのことでしたが、思えば現在の私がやっていることと同じですよね。
さらに彼女は結婚も出産も経験しており、求人業務の他に事務仕事や労務の担当者として日中だけ働いているということでした。
そう考えると、風俗業界よりもキャバクラ業界の方が女性の活躍が進んでいるのかもしれませんね。
彼女との面接は、全く堅苦しい雰囲気の無いものでした。
面接というよりも喫茶店でのガールズトークに近かったですし、今では私が面接をする立場の時には、この時の雰囲気を参考に取り組んでいるほどです。

初めての体験入店

プロによるヘアメイクが無料で受けられる実際にぽっちゃりキャバクラで働いてみて分かったことは、事前に聞いていた通りのことでした。
接客内容もお喋りだけでお酒を注ぐ必要も無ければ、お客さんから体を触られることもありませんでした。
お店にはたくさんのドレスがあり、普段は太めな体型を気にしてゆったりした服しか着てこなかった私にとっては新鮮な体験でした。
また、ヘアメイクもネイルもお店の専属スタッフが担当してくれて全て無料。
自分の化粧品は100円ショップで揃えたものだったので、化粧もお洒落も久しぶりでテンションが上がったことを覚えています。
こうしてその日のうちに体験入店までしたのです。
フロアに出ると既にお客さんが数人いて、ボックス席には数人の同僚が座っていました。
周りの女の子たちは全員が私と同年代の太った女の子たちで、私は友人と同じボックス席に案内してもらいました。
友人の先導で初めてのお客さんたちとも卒なく会話をこなしはしたものの、緊張で会話の内容をほとんど覚えていませんでした。
こうして1時間足らずの接客が終わり、先輩キャバクラ嬢の見よう見真似でお客さんをお見送りして、初めての接客が終わりました。
そして、面接官に呼ばれて今日は体験入店ということでお店を上がったのです。
お疲れ様という言葉とともに、初めてのお給料をもらった時には、その金額の多さに驚いたものです。
お客さんとお酒を飲みながら話していただけで1万円も貰えると思っていなかった私は、自らの偏見により夜のお仕事を軽蔑しながら借金に追われていた毎日が馬鹿らしく感じたほどです。
このような経緯で夜の世界へ入った私は、それから進んで情報を探して自分なりに勉強をしていったのです。